埋め込みレール信号システム：Frauscher車軸カウンターの事例
Frauscher車軸カウントシステムは、このユニークなレール形式に対応するように設計された堅牢なホイールセンサーによって、埋め込みレールの使用に関連して生じる一般的な問題に対応できる信号技術を提供します。Frauscherホイールセンサーは、他の種類の信号システムでは問題が生じる可能性のある大雨、雪、氷、路上の塩、極端な温度など、環境や気象の問題による悪影響に耐性があります。
すべてのFrauscherホイールセンサーは、IP68等級の防水性があり、長時間水没した状態でも動作を継続できます。下の図で示すように、排水システムが水量に追いつかない場合や、ボックス自体に排水システムがない場合に水没が。この例では、ホイールセンサーが長時間水没した後でも、システムは中断することなく動作し続けました。
SK420の設計
標準的なレール用途では、Frauscherホイールセンサーはレールクローを使用してレールにクランプされ、取り付けで穴を開ける必要はありません。しかし、標準レールに使用されているレールクローは埋め込みレールには適合しません。このような特殊な用途に使用するため、特殊レールクローSK420が設計されました。
SK420では、レールクローとホイールセンサーユニット全体を1つのボックス内に格納し、道路面と同じ高さに設置します。埋め込み線路には、レールに溝（チャンネルとも呼ばれる）が付いており、ホイールフランジが通過できるように設計されています。ホイールセンサーがホイールフランジを検出できるように、設置中にチャンネルに切り込みや切り欠きが入れられます。最後に、ホイールセンサーユニットは、40トンの車軸荷重に対応する定格の路面カバーによって、自動車や歩行者の往来から保護されます。
埋め込みレール用途の要件は多岐にわたり、SK420にはユニットをレールに取り付けるために、主に２種類の設計オプション（1つ目はクランプオンバージョン、2つ目はユニットをレールへ溶接するオプション）が用意されています。SK420ユニットには、ユニット内に水が溜まるのを防ぐために、排水システムに接続できる排水チューブが付属しています。センサーケーブルは、信号ケーブルに接続されたコネクタを通り、車軸カウンター装置に接続されます。
多くの鉄道システムは、架空架線から給電されており、電子式・磁気式の信号システムとの干渉を引き起こす可能性があります。Frauscherホイールセンサーは、磁気式ではなく誘導式であるため、架空架線やその他の一般的な電磁妨害から生じるEMI問題に耐性の強いセンサーです。SK420を使用すると、レール内の架線からの迷走電流を防ぐためにボックスの周囲を絶縁できます。Frauscherホイールセンサーは、最高レベルのEMIおよび帰線電流に対する試験を行っています。
埋め込みレールにSK420を使用するFrauscherシステムのこれらの機能と利点に加えて、Frauscher車軸カウンターには、可用性をさらに高める追加の特別機能も用意されています。FrauscherアドバンストカウンターFAdC機能について詳しく読む。
